第拾八話
リツコの苦悩


「消滅!?確かに第2支部が消滅したんだな!?」
発令所に冬月副司令の声が響いた。

「はい、すべて確認しました。消滅です。」
画面には「VANISHING」の文字がめまぐるしくスクロールしていた。


「まいったわね〜!」
ミサトがぼやく。

「上の管理部や調査部は大騒ぎ、総務部はパニクッてましたよ」
マコトも本部の動きを伝える。

「で、原因は?」
「未だ分からず。手がかりはこの静止衛星からの画像のみよ」
リツコは説明を開始した。

作戦室の巨大床面ディスプレイに衛星軌道上からの北アメリカ大陸が表示された。

ネバダ州が拡大されていく中、荒れ果てた砂漠のような地形の中央にいくつかの建造物が見える。

「10秒前から再生します。」
マヤがカウントダウンを始めた。

「8」
「7」
「6」
「5」
「4」
「3」
「2」
「1」

「コンタクト!」

音もなく、建造物の中央から赤い光が広がっていく。
半球状に陥没していく地面。

ザッザッザッザーーーッ

半径35キロまで広がったところで衛星のカメラが破壊された。

中央のディスプレイには”VANISHING NERV−02”の文字だけが点滅していた。

「エヴァンゲリオン四号機ならびに半径89キロ以内の関連施設はすべて消滅しました」
マヤの報告が続く。

「数千の人間も道連れにね」
リツコは技術指導をしたネバダ支部の同僚のことを思いだしていた。

「タイムスケジュールから推測して、ドイツで製造されたS2機関の搭載実験中の事故だと思われます」
シゲルが取り寄せた資料をめくる。

「予想される原因は材質の強度不足から設計初期段階のミスまで3万2千768通りです」
マヤがMAGIの計算結果を補足した。

「妨害工作の線も考えられるわね」
ミサトは電源喪失事件の事が忘れられなかった。

「でも爆発ではなく、消滅なんでしょ?・・・つまり消えたと」
マコトは補佐として気になる点を指摘する。

「たぶんディラックの海に飲み込まれたんでしょう。先の使徒戦のように」
リツコは一番確率の高い答えを述べる。

「じゃあ、せっかく製造したS2機関は?」
リツコの平然とした態度にムッとしたミサトが詰め寄る。

「パーよ。夢は潰えたわ」
あくまでリツコは冷静だった。

「よくわからないものを無理して使うからよ」
一歩間違えば自分達も同じ運命をたどったという恐怖とそれから逃げるわけにはいかない怒りからミサトは憤慨していた。

リツコはポケットに手を突っ込んだまま表向きは冷静にミサトの言葉を聞いていた。
そっと顔を背けた後、心の中でつぶやく

(それはエヴァも同じだわ・・・)

リツコはシンジ達から聞いていたとは言えこれ程凄まじいとは思っていなかった。
改めて、参号機は何としても屋外に出す必要がると感じた。


リツコから話しを聞いてミサトは悩んでいた。
参号機を屋外へ出す方法である。

そこで捻出したのが、エヴァの緊急発進訓練である。
某かの理由で、NERVへ到着する事が出来なくなったパイロット達のためにエヴァを無人で射出し、外で搭乗させると言う訓練内容だ。

場所もそれらしく郊外に設定した。
第三芦ノ湖に近い辺りだ。

設定は、学校の校外学習で、第三芦ノ湖に来ている時に、その近くに使徒が現れたと言う物だ。

同じ射出口から一気に2機を射出できないと言う理由で、近くに弐号機、少し離れた所に参号機と言う配置にした。

つまり、トウジが搭乗する前に弐号機のATフィールドにより使徒を覚醒させようと言う考えだ。

しかし、トウジが搭乗するまで使徒が覚醒しなければどうするか?
それが、一番の悩みだった。

できればトウジを絡ませないで、なんとか参号機だけ外に出す方法は無い物かと思案していたのだ。

ミサトは考えが浮かばず、加持に相談する事にした。



どこかのホテルらしき所で加持とミサトは会っていた。
友人の結婚式以来、2人は時々こうして身体を重ねていたのである。

腕枕でミサトが加持に尋ねる。
「何か良い案、ないかしら?」

加持は考えているのか煙草を吸いながら天井を見ていた。

暫し続く沈黙。

「いっその事、別々にやってみればどうだ?」
「別々って?」

「一人は発令所で、その様子を観察するって事にするのさ」
「どう言う事?」
ミサトが意味が解らないと言う顔をする。

「まず、アスカにその訓練をやらせる。アスカはドイツでやった事がある事にでもすればいい。そして、トウジ君はまず、どの様な物かを発令所で見て貰う事にするのさ。勿論、それで次ぎは2人同時に遣るって事にしてね」
「成る程、その案頂き!」
ミサトはそう言って加持に抱きついた。



第3新東京市の市街地を飾り気のない列車が走っていた。

「街・・・人が創りだしたパラダイスだな」
第3新東京市を見ながら冬月が独り言のようにつぶやく。

「かつて楽園を追い出され、死と隣り合わせの地上に生きるしかなかった人類。その最も弱い生物が弱さ故に手に入れた知恵によって造り上げた地上の楽園だよ」

夕日で暁に染まったビル群を見ながらめずらしくゲンドウが答える。

「自分を死の恐怖から守るため、自分の快楽を満足させるために自分たちで作ったパラダイスか」
「この街がまさにそうだな。自分たちを守る武装された街だ」

「敵だらけの外界から逃げ込んでる臆病者の街さ」
「臆病者の方が長生きできる。それもよかろう」
辛辣な言葉を吐くゲンドウに対し、あくまで生きることの重要性を説く冬月。

「第3新東京市、ネルフの偽装迎撃要塞都市。遅れに遅れていた第7次建設も終わる。いよいよ完成だな」
「四号機の事故、ゼーレにどう説明するつもりだ」

「事実のとおりに、原因不明さ」
「しかし、ここに来て大きな損失だな」

「四号機と第2支部はいい、S2機関もサンプルは失われてもドイツにデータが残っている。ここと零号機が残っていれば十分だ」

「しかし、委員会は血相を変えていたぞ」
「予定外の事故だからな」

「ゼーレもあわてて行動表を修正してくるだろう」
「死海文書にない事件も起こる。老人にはいい薬だ」

「死海文書にない事件ばかり起っているようにも見えるがな」
冬月は、死海文書通りなのは使徒の出現だけだろと思っていた。



アスカは第三芦ノ湖に車で来ていた。
NERV車両である。
訓練のため既にプラグスーツは着ている。

トウジは発令所に居た。
事前の説明にトウジは何の疑惑も抱かなかったようだ。
これについてはミサトは大助かりだった。

「それでは訓練を開始します、エヴァに空のエントリープラグを入れて射出準備」

「エントリープラグ挿入」
「プラグ固定終了」
オペレータ達が次々と準備を進めていく。

「はぁこんな風にやってたんでっか」
トウジはそのオペレータ達のキーボード捌きに感心していた。

「LCL注入」
「主電源接続」
「全回路動力伝達」
「発進準備完了です」
マヤが報告した。

「エヴァンゲリオン弐号機、参号機発進!」
ミサトの号令と共に射出口から射出される2機。

『OKよアスカ、エヴァに向かって』
ミサトは待機しているであろうアスカに向かって通信を開いた。

『あっ既にセカンドチルドレンは向かいました』
待機している車から報告があった。

「ふぅエヴァに乗るまでアスカと連絡は取れないわね」
ミサトはメインモニターに映るエヴァを見ながら呟いた。

「エントリープラグが射出されます」
「流石、早いわね」
マヤの報告にリツコが応えた。

「エヴァ、パイロットの操作により起動します」
「パイロットの操作って、何するんでっか?」
トウジの反応にリツコは頭を抱えた。

「一応、貴方にも説明書を渡してあったと思ったけど?」
「あっあれでっか?すんません、読んでまへんでした」
トウジは頭をポリポリ掻きながら謝った。

(まぁ今日で乗る事はなくなるとは思うけどね・・・)

リツコはそう思い、怒る事も控えた。

その時、メインモニターに閃光が走った。

「何が起ったの?!」
態とらしくリツコが叫んだ。

「解りません、参号機の射出した辺りで爆発があった様子です」
マヤが報告する。

「映像回復します」
シゲルの言葉と共にメインモニターに映し出されたのは、動いている参号機だった。

「パターン青、使徒です!」
シゲルが叫んだ。

「参号機が使徒に乗っ取られたと言うの?!」
ミサトも態とらしく叫んだ。

「エヴァンゲリオン参号機は現時刻を持って破棄、目標を第拾参使徒と識別する」
今まで沈黙を保っていたゲンドウが指示を出した。

「了解」
ミサトが頷く。

「そ、そんな・・・わいの参号機が乗っ取られるやなんて・・・」
トウジは唖然としていた。


「・・・冬月、これはどういう事だ」
「あぁ何時の間に乗っ取られたんだろうな」
「・・・違う、この訓練はこうなる事が解っていたのではないか?」
「何故、そう思うんだ?」
「・・・いや、いい」
冬月は内心、冷や汗をかいていたが、ゲンドウが諦めたのでホッとした。


「アスカ!参号機を殲滅して!」
『任せて!』

アスカがパレットガンで牽制しつつ参号機に攻撃を加える。

しかし、参号機は信じられない程、腕を伸ばし弐号機の首を掴んだ。

『ぐぅぅぅっ!』

締め上げられる弐号機の首。
アスカは懇親の気力を振り絞り、パレットガンで、参号機の腕の付け根に零距離射撃を行った。

吹き飛ぶ参号機の左腕。
その隙を逃さずアスカは、もう片方の腕も引き千切る。

呻いた参号機に背中からのし掛りキャメルクラッチを決めた。
腕が無いために為す術のない参号機。

『きゃ〜〜〜〜!』

すると参号機の足がまるで腕の様に弐号機の首を掴み、放り投げた。

そこへシンジ達の機が、参号機目掛けて盛大に爆雷を投下。

「「SCS!!」」
発令所は指揮権委譲前のSCSの攻撃にどよめきを禁じ得なかった。

爆雷で装甲がはげ落ち、足も粉砕され無惨な姿となる参号機。
剥き出しとなったコアに弐号機がプログナイフを突き立てる。

『・・・ごめん』
アスカは誰にも聞こえないぐらい小さな声でそう言うと、参号機は活動を停止した。

「パターン青消滅。参号機・・・いや、使徒沈黙しました」
シゲルが報告した。

参号機は見る影もなくボロボロになっていた。
手足はなく、首は骨が折れているようにダランとし、コアもボロボロに割れている。

「わいの・・・わいの参号機は?・・・」
その映像を見ながらトウジは呟いた。

その時、メインモニターにシンジが映し出された。

『差し出がましい事をして申し訳ありませんでした』

「いや、おかげで弐号機が追撃されずに済んだ、礼を言うよ」
冬月が、応対する。

『そう言って頂けると助かります。それでは失礼します』

シンジがそう言うと通信は切れ、メインモニターには再びボロボロの参号機が映し出された。



戦闘後のミーティングルームでは、今後について話が行われていた。

「トウジ君は乗る機体が無くなったけど、チルドレンとしての席はそのままとする事になったわ」
「はぁそうでっか・・・」
ミサトの説明に気のない返事をするトウジ。

「但し、乗る機体が出来るまでは、本部内での行動に制限がかかります。IDカードも今までと違ったレベルの物になるわ」
「はぁそうでっか・・・」

「訓練は暫く行われないので、こちらから呼び出しが掛かるまでは普通の生活を行ってくれて構わないわ、但し、今まで最高機密に触れていた為、第三東京市から出るのには許可が必要になります」
「はぁそうでっか・・・」

トウジは何を言っても変らない態度だった。

「まぁ気の毒とは思うけど、逆に言えば乗っている時じゃなくて良かったわ、有る意味ラッキーだったと思って、元気出しなさい」
「はぁ・・・」

「あんたねぇ!もし乗ってる時だったらあんた毎、始末してたのよ!解ってんの?!」
「アスカ!」
アスカが煮え切らないトウジに苛々して言ったがミサトに諫められる。

「あのう、参号機はもう治らんのでっしゃろか?」
「機体の損傷は90%以上、コアも損傷が酷く復元は無理ね、それより、使徒に乗っ取られたエヴァを再起動させる訳には行かないわ」
トウジの縋るような眼にリツコが淡々と説明した。

「はぁそうでっか・・・」

「これ、新しいカード、前のとは閲覧レベルが違うけど、トウジ君の行動にはあまり影響ないと思うわ。後、作戦時に発令所に入れないくらいね。以上よ」
「わいは、わいはもう必要無くなったんでんな・・・」
トウジはカードを受け取ると、肩を落として出て行った。
その目尻には光る滴があった。

「あの子にはこれで良かったのかもね」
ミサトが一言呟いた。

「これで、あの子が真実に近付く事は無くなったわ。あの子にとっては知らない方が幸せでしょうね」
リツコも同意する。

トウジは何も知らずにNERVを去る事になった。
トウジの去った扉を見詰めリツコは一つ肩の荷が下りた気がしていた。



ゲンドウとリツコが零号機の前に立っている。

「・・・どうだ?」
「サルベージ計画は出来上がりました。後は最後の調整と零号機の準備だけです」

「・・・急がせろ」
「解りました」
リツコは返事をしたが、この件にシンジが何も言ってこない事に不審を感じていた。

失敗と見せかけ爆破するような事は示唆していたが、それが不可能に近い事は納得していた。
では成功しても構わないと言うのだろうか?

今のところのSCSとリツコ達の話し合いの中では、ここでレイが復活する事は望ましくないはずだ。
リツコは困惑していた。

しかし、下手な動きをするわけには行かない。
現状はサルベージが成功するように全力を注いでいると言っても過言ではなかった。



翌日、零号機のサルベージが行われた。

ここに居るメンバーは必要最小限とされた。
従ってリツコもオペレートしている。

「サルベージ、スタート」
リツコの合図と共に、サルベージ計画がスタートした。

サルベージを簡潔に言えば、プラグ内に存在しているレイの体を構成する物質に、他人から見たレイのイメージを送り込む事で自我を確定させ、魂によって体の再構成を促す事だ。
リツコの作り出したレイの深層心理の描写。
それはレイをずっと見てきて数々の心理テストの結果も踏まえたもので、かなり当時のレイに近い物ではあった。
しかし、ここにレイの魂はなかった。

計器が異常な数値をはじき出し、警報が鳴り響く。

「どう言う事でしょう!?」
「つまり・・・失敗」
「え!?」
「干渉中止、現状維持を最優先。パルスの逆流を防いで」
マヤが不審がり、リツコが失敗を告げる。

リツコは最善と思われる指示を出し続けるが、一向に状況は好転しない。

「やはり帰りたくないの?レイ・・・」

「全作業中止、電源を落として」
リツコから、その指示が出た時には遅かった。

「ダメです。プラグがイグジットされます!」
「!!」
プラグが開いて、中から溢れるように流れ出すLCL。

「・・・原因を調べ再実施計画を出せ」
ゲンドウはそう言うとその場を後にした。



リツコは、サルベージのシュミレーションをしていた。
結果は何度やっても失敗であった。

「何がおかしいの?」
「もう一度、洗いなおしてみます」
苛立っているリツコにマヤが言った。

「じゃあ、御願い」
「はい」
マヤは、キーボードを叩き始める。

暫くして突然リツコが力を失い、音を立てて倒れた。
「先輩!!!」

マヤが駆寄り救護班を呼ぶ。

リツコは単なる寝不足であった。
だが、その度合いがかなり極端である。

シンジ達と会った後、いや、その前から不眠不休で働いていたのだ。
医師は、ドクターストップをかけ、睡眠薬を投与してリツコを休ませた。

睡眠薬が切れてリツコが目覚めたとき、マヤがそこに居た。

「・・・マヤ?」
「あっ先輩、眼が醒めたんですね?」
マヤは満面の笑みでリツコを迎え入れる。

「私・・・そう、倒れたのね」
「えぇ、でも先輩、睡眠薬で8時間ぐらいしか寝てないんですよ」

「そう、じゃぁ急がなきゃ」
リツコはそう言うとベッドから降りようとした。

「先輩!駄目です。まだドクターストップが掛かってるんですよ!」
「でも、もうすぐ使徒が来るわ、それまでにやってしまわないと・・・」
リツコの言葉は最後まで言わせて貰えなかった。

「先輩!」
マヤが凄い形相で睨んでいる。
元々童顔のマヤだけに、それは恐いと言うよりかなりアンバランスでどちらかと言うと笑いを誘うのだが、その真剣さにリツコも笑うわけには行かなかった。

「これは、シンジさん達に口止めされていたんですけど・・・」
「何かしら?」
打って変わってマヤはもじもじとしている。

マヤはリツコの耳に唇を寄せ、小声で言った。

「私、生きているレイちゃんを見たんです」
「何ですって!!!」
「し〜っし〜っ」
思わず大声を上げてしまったリツコにマヤが静かにするようにと唇に人差し指を当てている。

「だから、幾ら頑張っても無駄だと思うんです。それにシンジさん達に聞いた方が良いかと・・・」
「そ、そうね、解ったわ。ありがとう」
リツコは呆然としていた。

頭が混乱しているのだ。
レイが生きているなら、ゲンドウはそのまま計画に使おうとするだろう。
サルベージの必要もない。
なによりレイが生きていると言う事は、そこにリリスがあるのではないのか?
リツコは嫌な予想が立ってしまった。

「マヤ、アスカを呼んで頂戴」
「は、はい」

アスカに連絡を取ってもらい、急遽SCSに向かったリツコ。

シンジと会うなりリツコは叫んだ。

「貴方!レイを匿っていたわね!」
「マヤさんですね?まぁこうなるのは解ってましたが、時間もないしどうぞ」
シンジはリツコを招き入れた。

シンジは隠しもせず、綾波レイを呼んだ。

会議室に入る綾波レイ。

「・・・こんにちは、お久しぶりです赤木博士」
綾波レイは、以前からは信じられないような挨拶をした。

「あ、貴方・・・レイなの?」
「・・・はい」
何故か綾波レイは少し紅くなっている。
そんな綾波レイの仕草に信じられないと言う顔をするリツコだった。

「赤木博士に話すと、他に付随する疑問点が次々と出てきて質問責めにされるだろうと思い、今まで隠していました」
「そ、そうね、聞きたい事が山程あるわ」
リツコは未だ衝撃から醒めやらない。

「彼女からはリリスの因子は取り除いています。それ故の髪の毛の色と瞳の色です」
「そ、そうなのね」
リツコが聞きたい事を先回りして答えられ、更に困惑の色を増す。

「後、零号機のコアには既に綾波の魂はありません。あれは空です」
「何ですって?!」
またもリツコは叫んでしまう。

(なんて事、私のやって来た事って・・・)

「その辺りで疑問に思う事は今は聞かないで貰えませんか?もうすぐ使徒が来ます」
「そうだったわね、じゃぁ次ぎの使徒を倒したら、色々聞かせて貰えるのかしら?」
「えぇ、約束しますよ。その代りそれまでは内密に」
シンジはそう言ってニッコリと笑った。

「解ったわ」
リツコも同意した。



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新世紀エヴァンゲリオンは(c)GAINAX の作品です。
拙著は当該作品を元に作成した代物です。